サッカーのニュースをみると、選手権に出場したとか、インターハイで優勝した事がある
なんて経歴をよく目にしますね。
しかしサッカーを知らない人にとっては、果たしてそれがどれくらいすごい事なのかイマイチピンとこないかもしれません。
もしも選手権やインターハイがどのよな大会でどのような位置づけなのか?を知る事ができれば、もっとサッカーが面白くなると思います。
高校サッカー3大大会と呼ばれるタイトルについてそれぞれ詳しく解説していきます
高校サッカーの3大タイトル
高校サッカー3大大会とは、下記の3つの大会の事を指します。
・インターハイ
・高校サッカー選手権大会
・高円宮杯
それぞれの大会の特徴を簡単に比較したのが下記の表です↓
インターハイ | 選手権 | 高円宮杯 | |
創立 | 1966年 | 1918年 | 1990年 |
開催地 | 各都道府県 | 東京/神奈川/千葉/埼玉 | 各都道府県 |
開催期間 | 1カ月(7月下旬~8月下旬) 予選:2カ月(5月~6月) |
2週間(12月下旬~1月上旬) 予選3カ月(9月~11月) |
8カ月間(4月~12月) |
大会形式 | トーナメント | トーナメント | リーグ |
出場枠 | 52チーム | 48チーム | プレミアリーグ:24チーム プリンスリーグ:104チーム |
出場者 | 高校 | 高校 | 高校 クラブ |
試合形式 | 35分ハーフ | 40分ハーフ | 45分ハーフ |
注目度 | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
それでは一つずつ順番に解説をしていきます!
インターハイ
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)は、全国の予選を勝ち抜いた52校が出場をします。
原則的に各都道府県の出場枠は1校ですが、北海道、東京、大阪、神奈川、に限っては2校の出場が認められています。
試合時間は35分ハーフの70分で行いますが、同点の場合PK合戦となります。(決勝戦の時だけ10分ハーフの延長が行われる)
開催地について、これまで毎年各都道府県にて開催されていましたが、2024年から男子は福岡での固定開催となる事が決定しました。
インターハイのこれまでの歴代優勝校を見る千葉県の市立船橋高校が最多9回で圧倒的な優勝回数を誇っています↓
優勝回数 | 優勝校 | 優勝年 |
9回 | 市立船橋 | 1987年、1988年、1998年、2001年、2007年、2008年、2010年、2013年、2016年 |
5回 | 国見 | 1986年、1993年、2000年、2003年、2004年 |
4回 | 清水市商 | 1989年、1990年、1994年、1996年 |
4回 | 清水東 | 1972年、1980年、1981年、1991年 |
3回 | 東福岡 | 1997年、2014年、2015年 |
2回 | 前橋育英 | 2009年、2022年 |
2回 | 流通経済大柏 | 2008年、2017年 |
2回 | 青森山田 | 2005年、2021年 |
2回 | 四日市中央工 | 1983年、1984年 |
2回 | 帝京 | 1976年、1982年 |
2回 | 浜名 | 1970年、1974年 |
2回 | 藤枝東 | 1966年、1971年 |
高校サッカー選手権
つづいて高校サッカー選手権についてです。
高校サッカー選手権は1918年に開始。高校サッカー3大全国大会の中では最も歴史があり、注目度の高い大会となります。
日本の高校サッカー部の頂点を決める戦いで別名、冬の高校サッカー、冬の国立などとも呼ばれており、とにかく冬の寒い時期に行われているイメージが非常に強いです。
出場枠についてはインターハイ同様、各都道府県を勝ち抜いた全国の48校が出場をしますが、東京都のみ出場枠は2校です。
開催日程は例年、開幕戦が12月30頃で、決勝戦は成人式の日に行われます。
試合形式は前後半40分ハーフの計80分で行い、準決勝と決勝のみ45分ハーフで行われます。
前後半終了して同点の場合はPKとなりますが、決勝戦のみ10分ハーフの延長戦が行われます。
歴代優勝校では近年では帝京高校、国見高校がともに6回ですが、近年では青森山田が圧倒的な強さを見せつけていますね。
優勝回数 | 優勝校 | 優勝年 |
6回 | 帝京高校 | 1974年、1977年、1979年、1983年、1984年、1991年 |
6回 | 国見高校 | 1987年、1990年、1992年、2000年、2001年、2003年 |
5回 | 市立船橋高校 | 1994年、1996年、1999年、2002年、2011年 |
4回 | 浦和市立高校 | 1959年、1960年、1964年、1972年 |
4回 | 藤枝東高校 | 1962年、1963年、1966年、1970年 |
3回 | 東福岡高校 | 1997年、1998年、2015年 |
3回 | 浦和高校 | 1951年、1954年、1955年 |
3回 | 浦和南高校 | 1969年、1975年、1976年 |
3回 | 清水商業高校 | 1985年、1988年、1993年 |
3回 | 青森山田高校 | 2016年、2018年、2021年 |
2回 | 修道高校 | 1952年、1961年 |
2回 | 習志野高校 | 1965年、1971年 |
2回 | 古河第一高校 | 1978年、1980年 |
2回 | 鹿児島実業高校 | 1995年、2004年 |
2回 | 静岡学園高校 | 1995年、2019年 |
高円宮杯
正式名称は高円宮杯 JFA U-18 サッカーリーグ。たかまどのみやはいと読みます。
インターハイや選手権がトーナメント方式なのに対し、高円宮杯は年間を通じて行われるリーグ戦になります。
出場はチームも高校のサッカー部のみならず、クラブチームも参戦してきます。すなわち浦和レッズユースや鹿島アントラーズユースのようなJリーグの下部組織チームも参加するという事です。
事実上の2種登録選手(高校生年代)のナンバーワンを決める戦いとなっております。
リーグの構成はざっくり下記の通り
それでは高円宮杯U18リーグについて詳しく解説していきます。
プレミアリーグ
まず最上位にプレミアリーグがあります。
プレミアリーグは東西12チームに分かれ、ホーム&アウェイ方式で年間を通じて2回総当たり戦を行います。
下位2チームはプリンスリーグへの自動降格となります。
イースト、ウエストの年間優勝チームは、12月中旬頃に行われるチャンピオンシップファイナルにて対決します。ここで事実上の高校日本一が決定するのです。開催されるのはだいたい埼玉スタジアムです。
チャンピオンシップファイナルの歴代優勝チームは下記の通り↓
年度 | 優勝チーム |
2011 | サンフレッチェ広島ユース |
2012 | サンフレッチェ広島ユース |
2013 | 流通経済大学付属柏高校 |
2014 | セレッソ大阪U-18 |
2015 | 鹿島アントラーズユース |
2016 | 青森山田高校 |
2017 | FC東京U-18 |
2018 | サンフレッチェ広島ユース |
2019 | 青森山田高校 |
2020 | 中止 |
2021 | 中止 |
プリンスリーグ
プレミアリーグの下に、各地域ごとのプリンスリーグがあります。
2010年以前まで、元々はこのプリンスリーグが2種登録チームの1部リーグという位置づけでした。
全国9つの各地地域の10チームが総当たりで戦います
プリンスリーグって所詮2部でしょ?と思っている方もいるかもしれませんが、ここでプレーできているだけでもかなりすごいです!自慢できます。
プリンスリーグにもプレミアリーグに昇格できなかった、Jリーグの下部組織チームがうよめいています。
プレミアリーグに昇格する為には、プレーオフを勝ち抜く必要があります。
プレーオフへは過去実績や地域などを考慮した各リーグ成績上位チームが選出され、抽選により組み合わされた試合に勝ち抜いた4チームが昇格する事ができます。
高校サッカーの日程
続いて高校サッカーの年間スケジュールについてざっくりと紹介します。
高校サッカーは基本的には年中サッカーの大会があるので、地域によっては入学してからいきなりインターハイ予選が始まる事があります。
1月~3月頃が比較的オフシーズンとなる事が多いです。
しかし、選手権にも出場した事のある全国強豪校出身の僕の友人は、オフの日にも自主練に励み、高校3年間は正月三が日以外はオフはなかったと言っていました。関西のN高校です。
高校サッカーの伝説
それではこれまでご紹介してきた高校サッカーの大会において、伝説を紹介します。
高校サッカー3冠達成
高校サッカー3大タイトルを全て獲得したチームがいます。
1997年の東福岡高校です。
当時の東福岡高校には元日本代表の本山雅志選手を擁し、なんと52試合公式戦無敗という驚異的な無双っぷりでした。
当時のイレブンの大半は卒業後にプロ契約をしたと記憶しています。
選手権決勝で、同じく元日本代表の中田浩二さん率いる帝京高校と、雪の降る国立競技場で激戦を繰り広げた事はサッカーファンの間で語り草となっております。
3大会で得点王
高校サッカー3大大会の全てにおいて、得点王を獲った選手がいます。
大前元紀選手です。
2008年の流通経済大学付属柏高校でプレーしていた大前選手は選手権で7得点、インターハイで6得点、高円宮杯で8得点と高校サッカー史上初となる得点王3冠達成という偉業を成し遂げました。
選手権で2年連続得点王
高校選手権で2年連続得点王となった選手がいます。
国見高校の平山相です。
平山選手は信用190cmという高校生離れをした体格を武器に、1年生の頃から主力としてプレー。
2002年から2003年大会は見事得点王となり、選手権であげた通算17ゴールは未だに破られていません。
1大会10ゴール
選手権において1大会10ゴールを決め大会得点王となった選手がいます。
鹿児島城西高校の大迫勇也選手です。
2008年に鹿児島城西高校で出場し、チームは準優勝に終わったものの、自身は大会10ゴールを決め得点王に輝きました。
こちらの1大会最多得点記録も未だに破られておりません。
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