ブラジル留学してた時にひょんなことから一時的にファベーラと呼ばれるスラム街に滞在していた事があります。
今思うと考えられないですが、当時若かったので、結構行き当たりばったりな人生でした。
ファベーラに住んでいた時の危ない体験
ベロオリゾンチ郊外にあるとあるファベーラでした。
そこはリオやサンパウロのファベーラ同様、地図に載っていないような山の斜面に不法に軒を重ねたエリアでした。
入口にマシンガンを持った兵隊が待機してます。
栄養失調みたいなヒョロヒョロと奴ですが、ファベーラへ入る為には、コイツを突破しなければなりません。
しかしなんと当時私は顔パスでファベーラに出入りできていました。
その訳は?
ファベーラのボスの妹と仲が良かったからなのです。
私は義兄に気に入られており、スラムの親分である義兄は下っ端達に
コイツはジャポネーズだけど俺たちの仲間だから。
みんな襲ったりするなよ!
と言っていてくれたのだと思います。
そして私は危ないと言われているファベーラで、本当に普通に生活をしてました。
レンガをセメントでヌリヌリして家を作ったり、他所から送電線を引っ張って来る手伝いをしたり、教会から食べ物の配給をもらいに行ったり笑
中でも思い出深いのはaviãozinhoをやっていたことです。
aviãozinhoとはパシリみたいな意味ですが、ある日私は家の屋根の上に連れていかれ凧を持たされました。
そしてボスにこう言われたのです。
俺たちは今から大事は取引がある。その間お前はここで凧を上げて外を見張っていろ。そして警察がきたらその凧を下すんだ
なんと私は警察の見張り役に抜擢されました!。よほど信頼されてたんだな笑
この凧上げの見張り作業はシティオブゴットというブラジルのファベーラの実情を描いた映画の中でも見られます。ファベーラの危なさがよくわかる映画ですので是非みてください↓
仲間へ知らせる方法は、当時は凧上げでしたが今は花火や鉄砲に進化しているんじゃないかなー
この日を境にして私はこのaviãozinhoをその後何度かやらされました。
しかしある時事件がおこります。
その日はあんまり良い天気だったので私は任務中に屋根の上で昼寝をしてしまったのです。
そしてタイミングの悪い事にそんな時に警察のガサ入れがありました!
ボスは多分危ない取引をしているところでしたが、ギリパクられそうになったそうです。
しかし当然私に対してガチギレしてきて、パラブラオンとうパラブラオンを全て私にぶつけてきました。
最終的に空のビール瓶を目の前に叩きつけられ、さすがにこれはマジ真剣やばいと感じ私はファベーラを去りました。その後一切立ち入りはしていません。
あのファベーラは今どうなってんのかな?と思い、晩酌しながらGoogleのストリートビュー眺めていたのでカキコです。
危ない目には遭いましたが、ファベーラで生活してよかった事はポルトガル語のスラングをかなり覚えられたことです。
普通の市民が使わないような言葉を彼らは話しますから。
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